2026年9月13日に投開票された沖縄県知事選挙で、大きな注目を集めたのが「ゼロ打ち」です。
投票が締め切られた午後8時の段階で、古謝玄太氏の当選確実が報じられました。
ところが、この時点ではまだ開票作業がほとんど進んでいません。
「開票率0%なのになぜ当選が分かるの?」「ゼロ打ちってそもそも何?」と疑問に思った人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、沖縄県知事選挙で話題となったゼロ打ちの意味や当確を出せる理由、過去に開票率0%で当確が報じられた選挙について詳しく見ていきます。
沖縄県知事選挙で話題のゼロ打ちとは?
【速報】沖縄知事選、42歳の古謝玄太氏が初当選確実https://t.co/NgoUnJ3b44
古謝氏は沖縄県政史上最年少、1972年の沖縄の日本復帰後の生まれで初めての知事となります。
自民側は12年ぶりの沖縄県政奪還。全県選挙での勝利は約16年ぶりとなりました。#沖縄県知事選2026 pic.twitter.com/VS2Z45uSU7
— 沖縄タイムス (@theokinawatimes) September 13, 2026
2026年9月13日に投開票された沖縄県知事選挙では、新人の古謝玄太氏が現職の玉城デニー氏らを破り、初当選しました。
今回の選挙で結果とともに注目された言葉が「ゼロ打ち」です。
ゼロ打ちとは、選挙の投票が締め切られた直後、まだ開票率が0%の段階で報道機関が「当選確実」を報じることを指す俗称です。
テレビの選挙特番などを見ていると、午後8時になった瞬間に候補者の名前とともに「当確」という表示が出ることがあります。
今回の沖縄県知事選挙でも、投票締め切りとなる午後8時のタイミングで古謝玄太氏の当選確実が報じられました。
「まだ一票も開票していないのに、どうして結果が分かるの?」と驚いてしまいますよね。
ただし、ゼロ打ちは開票所から発表された実際の得票数だけを見て判断しているわけではありません。
報道機関は投票を終えた有権者への出口調査や、選挙期間中に行った情勢調査など、さまざまな情報を組み合わせて当落を判断しています。
そのため「開票率0%=何の情報もない状態」というわけではないのです。
また、「当選確実」は選挙管理委員会が正式に当選を発表したという意味でもありません。
あくまで報道機関が独自の取材や調査をもとに、他候補が逆転する可能性が極めて低いと判断した段階で出す速報となります。
今回の沖縄県知事選挙では、古謝玄太氏と玉城デニー氏の得票に最終的に大きな差がつきました。
沖縄の県知事選挙は全国的な関心も高く、接戦が注目されるケースも少なくありません。
それだけに、投票締め切りとほぼ同時に結果の大勢が伝えられた今回のゼロ打ちは、大きなインパクトを与えたといえそうです。
沖縄県知事選挙でゼロ打ちできた理由
では、なぜ沖縄県知事選挙では開票率0%にもかかわらず、古謝玄太氏の当選確実を出すことができたのでしょうか。
大きなポイントとなるのが「出口調査」です。
【沖縄県知事選挙】出口調査で詳しく
新人・古謝玄太氏の初当選が確実です
NHKの事前の情勢取材や有権者を対象に行った出口調査では新人の古謝氏が、現職の玉城氏やほかの新人4人を大きく引き離して優勢です
出口調査の詳しい結果はこちらから↓https://t.co/zzIZTR2yVc
— NHKニュース (@nhk_news) September 13, 2026
出口調査とは、投票所から出てきた有権者に、誰に投票したのかなどを尋ねる調査のこと。
報道機関は複数の投票所で調査を行い、その結果から候補者ごとの得票傾向を推計します。
もちろん、数人に聞いただけで当確を判断するわけではありません。
地域や年代などによる偏りも考慮しながらデータを集め、過去の選挙結果や選挙期間中の情勢取材なども加えて分析します。
さらに、期日前投票が多い選挙では、その動向も重要になります。
つまりゼロ打ちは、「午後8時になった瞬間に初めて予想する」のではなく、それまでに集めてきた膨大な情報をもとに判断されているわけです。
今回の沖縄県知事選挙では、古謝玄太氏が42万3124票、玉城デニー氏が27万6060票を獲得したとされています。
その差は約14万7000票。
最終結果を見ると、かなり大きな差がついたことが分かります。
古謝氏は元那覇市副市長で、自民党など複数の政党から支援や推薦を受けて選挙戦を展開しました。
一方、玉城氏は3選を目指し、いわゆる「オール沖縄」勢力などの支援を受けて戦いました。
これまで沖縄県の選挙では、米軍普天間飛行場の辺野古移設をはじめとした基地問題が大きな争点として注目されてきました。
しかし今回の選挙では、県民の暮らしや経済、子育て支援、所得なども大きなテーマになりました。
古謝氏は県民所得の向上など経済政策を前面に打ち出し、「右でも左でもない」といった姿勢もアピールしています。
こうした訴えがどの程度支持されたのかは、実際の投票結果や今後の分析を慎重に見る必要があります。
ただ、出口調査などで両候補の差が統計的に逆転困難なほど明確だった場合、開票作業を待たずに当選確実を報じることは可能です。
「ゼロ打ち=結果を事前に知っていた」ということではなく、調査データから当選の可能性を極めて高い精度で判断した結果ということですね。
関連記事:沖縄県知事選 投票率が61.57%に|高くなった4つの要因
過去にもあった開票率0%当確を調査
何回みてもこのゼロ打ちは気持ちいいのぉ( ゚∀ ゚) pic.twitter.com/rxs7Dp6cf8
— 灰鳥 (@haidori18) April 17, 2023
実は、開票率0%で当選確実が報じられるゼロ打ちは、今回の沖縄県知事選挙だけで起きた珍しい仕組みではありません。
国政選挙では、衆議院選挙や参議院選挙の投票締め切りとなる午後8時と同時に、一部の候補者へ当確が出る光景がおなじみになっています。
地方選挙でも、出口調査などで候補者間に明確な差が確認できればゼロ打ちが行われるケースがあります。
代表的な事例のひとつとして知られているのが、2021年の横浜市長選挙です。
この選挙では8人が立候補する激戦となりましたが、投票締め切り直後に山中竹春氏の当選確実が報じられ、大きな話題となりました。
また、沖縄県知事選挙でも過去に似たケースがあります。
2018年9月に行われた沖縄県知事選挙では、玉城デニー氏と佐喜真淳氏らが立候補。
このときも一部メディアが午後8時の投票締め切り直後に玉城氏の当選確実を報じています。
つまり沖縄県知事選で投票終了直後に当確が報じられたケースは、今回が初めてではないということです。
ほかにも、大阪府知事選挙や愛知県知事選挙など、候補者間の差が出口調査ではっきりしている地方選挙では、開票率がほぼ0%の段階で当選確実が伝えられることがあります。
一方で、すべての選挙でゼロ打ちができるわけではありません。
出口調査で候補者の支持が拮抗していたり、調査のサンプルだけでは判断が難しかったりする場合、報道機関は実際の開票結果を確認しながら慎重に当確を判断します。
そのため、当確が午後8時に出ないからといって必ずしも「接戦」とは限りませんが、判断材料が十分ではないケースも考えられるでしょう。
今回の沖縄県知事選挙でゼロ打ちが注目された背景には、全国から注目される選挙でありながら、投票終了直後に大勢が判明したインパクトもありそうです。
開票率0%という数字だけを見ると不思議に感じますが、その裏側には出口調査や事前の情勢取材を使った報道各社の分析があるというわけですね。
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