こんにちは、ハトムギ(@hatomugi_bikatu)です。
突然、辛いものが食べたくなる時ってありますよね。
以前「辛いものが食べたい時はストレスが溜まっている説は本当か検証しました」で、辛いものとストレスの因果関係を検証しましたが…。
では、ストレス以外の理由で無性に辛いものが食べたくなることはないのでしょうか?
この記事では、辛いものが食べたくなる原因はストレス以外にないのか、また、辛いものでストレスを紛らわせることのメリット・デメリット、ストレスの対処方法をご紹介します。
最近、唐辛子の摂取量が増えた方におすすめの内容となっています。
辛いもの食べたい時 考えられる原因とは?
「辛いものが食べたい原因はストレスである」とはよく言いますよね。
では、ストレス以外に辛いものが食べたくなる原因はないのでしょうか?
また、なぜストレスが溜まると辛いものが食べたくなるのかも合わせてご紹介します。
亜鉛不足
亜鉛不足で生じる症状に「味覚の異常」があります。
味が薄く感じる「味覚減退」や、味がわからなくなる「味覚消失」など症状は様々です。
亜鉛が不足すると何故、味覚異常が起きるかというと、舌にある味を感知する細胞「味蕾(みらい)」の生まれ変わり(ターンオーバー)に影響があるからです。
味蕾はターンオーバーが活発で、1ヵ月程度で新しい細胞に生まれ変わります。
ターンオーバーの際、必要となる亜鉛が不足していると、味蕾がうまく生まれ変わることができず、味覚に異常をきたしてしまうそうです。
亜鉛が不足する→味がわからなくなる→辛味(刺激)で味が感じないことをごまかす。
…こんな負のループが生まれるため、辛いものが辞められなくなっている場合があります。
「辛いものが食べたい時」は「亜鉛不足」の可能性があるかもしれません。
亜鉛の一日の摂取目安は?
また、1日あたりの亜鉛の推奨量はこのようになっています。
成人男性:11mg
成人女性:8mg
で、実際日本人がどの程度1日に亜鉛を取っているかと言うと…
成人男性(平均):9.2mg
成人男性(平均):7.7mg
だそうです。
実は結構足りていないんですよね。
しかも、この調査は標準的な食事を3食食べている人を対象にしていたので、ジャンクフードに偏っていたりすれば、なおのこと亜鉛不足が懸念されます。
ですので、「最近辛いものが食べたくてどうしようもない!」となったら、辛いものではなくて、亜鉛たっぷりの食材を食事に取り入れると解決するかもしれません。
亜鉛たっぷりの美味しい食材
- かき
- パルメザンチーズ
- ココア
- 赤身の肉
- 豆類
- ナッツ類
参照サイト
・https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/12.html
・https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail672.html
暑さや冷え
唐辛子に含まれるカプサイシンには「発汗」「体温上昇」「血流促進」などの効果があります。
そのため、暑いときは汗をたくさん流して体を冷やし、寒い時には血流を促進して体温を上げてくれます。
なので、「辛いものが食べたい時」はもしかすると、「暑いor寒い」時かもしれません。
…確かに、暑い時に限って激辛のカレーを食べたくなりますよね。
汗をかくと涼しく、スッキリするのもわかります。
最近だと、鍋もベーシックなものじゃなくて、「赤から」「タラチゲ」だとか辛いものを食べたくなるのも、単に体を温めたいだけかもしれません。
部屋を適温に保つことで辛いものの食べすぎを予防できるかもしれません。
※寒さは大きなストレスになります。
ストレス
亜鉛不足や寒暖差など、原因が見当たらないのに「辛いものが食べたい時」、原因として考えられるのが「ストレス」です。
では、何故ストレスが溜まると辛いものが食べたくなるのでしょうか?
それは、「辛味」が「味覚」ではないことと関係があります。
辛味=痛み
辛い食べ物って美味しいですよね。
私も激辛料理が好きなんですが、残念ながら辛味は味覚ではなく、脳の認知としては「痛み」に分類されます。
とは言っても、異常な辛さの食べ物でなければ、痛みと言ってもちょうどいい、“刺激”程度の感覚でしょう。
なので、ストレスが溜まった時に辛いものが食べたくなるのは、「辛味=刺激(痛み)」でストレスを紛らわせている可能性があります。
辛いものを食べると“幸せ”になる?
また、海外の大学の研究によると、辛いもの(=痛いもの)を食べると脳内物質の「ドーパミン」と「エンドルフィン」が分泌されることがわかったそうです。
ドーパミンは快感を増幅し、やる気や“幸福感”を得られる脳内物質です。
エンドルフィンは高い鎮痛効果、気分の紅葉、“幸福感”を得られる脳内物質です。
…なんと、辛いものを食べるだけで“幸福感”を得られる物質が2種類も分泌されるんですって!
この脳内物質を求めて、ストレスが溜まると辛いものが食べたくなるということです。
ただし、この脳内物質の分泌量には個人差があり、辛いものが好きな人は、脳内物質の分泌が活発なのではないか?と言われているようです。
辛いものを食べることで幸せになる。
だからストレスが溜まると幸せを求めて、辛いものを食べたくなるのではないか?との仮説がたてられます。
ストレス説がやはり濃厚か
…と、こんな感じで「辛いものを食べたい時」と言っても、もしかすると亜鉛不足かもしれないし、もしかすると部屋が寒すぎるのかもしれないなど、いくつかの可能性があることがわかりました。
ただ、やっぱり一番可能性が高そうなのは、「辛いものを食べたい時」=「ストレスが溜まっている時」かなと思います。
私自身、亜鉛のサプリメントを飲んでいようが、部屋が適温適湿だろうが、疲れやストレスが溜まっている時には辛いものを食べたくなります。
となると、ますます「辛いものを食べたい時はストレスが溜まっている説」が濃厚なのではないかと思います。
では次に、辛いものでストレスを発散するメリット・デメリットをご紹介します。
辛いものでストレス発散するメリット
適量の辛いものをたまに食べてストレスを発散する分には、健康効果やメリットも多いのではないかと思います。
では、どんなメリットがあるか確認はていきましょう。
手軽にストレスを発散できる
辛いものでストレスを発散する最大のメリットは「手軽にストレスを発散できる」点だと思います。
ちょっと疲れやストレスが溜まったら、激辛カップ麺などを食べて手軽に気分をスッキリさせられる。
しかも、人によっては辛味さでドーパミンがでて幸せも感じられるワケです。
たまーに辛いものをちょこっと食べて気分転換やリフレッシュを図る。
これならメリットも大きいと思います。
食事のバランスをとれる
辛い食べ物って、料理のレパートリーが豊富なのもメリットだと思います。
特に今の季節だと、ピリ辛鍋なんかにすれば、野菜もお肉もしっかり食べられますよね。
牡蠣の入った海鮮チゲ鍋なら、亜鉛不足も解消できます。
食事バランスに気をつかいつつ、ストレスを発散できるのも、辛い食事のメリットです。
食欲増進
多少の辛味は食欲増進効果も期待できます。
疲れやストレスが溜まると、食欲がわかないときってありますよね。
食べないとますます疲れが溜まるので、ちょっとでも食べたほうがいい。
そんな時、適度な辛味は食欲を引き立てて食事を美味しくしてくれます。
食事を美味しく楽しむことも、ストレス発散に繋がります。
ダイエット効果
唐辛子に含まれるカプサイシンには、体温上昇効果や発汗効果がありますので、ダイエットが期待できます。
特に、ストレスが溜まるとやけ食いをしてしまう人は、少しだけ辛いものを取り入れるといいかもしれませんね。
カプサイシンでストレス発散+ダイエット効果が得られれば、やけ食いや体重増加も少しは防げるかもしれません。
…と、辛い物でストレスを発散するメリットを上げてみました。
辛い食べ物は大量に食べると体に悪影響が大きいです。
ただ、適量を取る分には発汗、ストレス発散と、いい効果が期待できるのではないかと思っています。
ただ私自身の経験からすると、辛いものでストレスを発散する時は、たいていの場合“やけ食い”になってしまうので、デメリットの方が多いです(笑)
では、次に辛いものでストレスを発散するデメリットをご紹介します。
辛いものでストレス発散するデメリット
ストレスが溜まっている場合、食事量をコントロールするのは中々難しいでしょう。
なので、辛いものでストレスを発散する場合、食べすぎによるデメリットを受けやすいです。
胃を荒らす
最悪のデメリットがこれです。
カプサイシンは刺激のある成分なので、大量に胃の中に入ると胃の粘膜を荒らしてしまいます。
ストレスが溜まる→激辛やけ食い→胃を壊す…
特に、ストレスが溜まっている時は免疫力が低下し、胃腸の機能も低下していることが多いです。
なので、ストレスを大量の辛味で発散させるのは、胃にも体にもよくありません。
食べ過ぎてしまう場合は、“激辛”と“ストレス発散”をセットにするのは、あまりすすめできません。
辛さの刺激に慣れてくる
ストレス発散に辛いものを食べていると、だんだんと刺激に慣れてきてしまいます。
そうなると、さらに辛味を追加します。
辛さで舌が麻痺して味がわからなくなるので、塩分や油分を追加する…。
“辛いものでストレス発散”はこんな悪循環に陥ってしまう可能性もあります。
…軽いストレスの解消にはいいかもしれませんが、慢性的で重いストレスの発散となると、激辛料理はあまりおすすめできません。
…このように、辛いものや食べることでストレスを発散する場合、適量を守らないとむしろ体に負担が掛かってしまいます。
せっかくストレスを発散して体調や気分をよくしようと思っても、これでは本末転倒です。
また、私の経験では、体調が悪化するとますますストレスに弱くなります。
ですので、ストレスの発散方法を“激辛”や“やけ食い”“やけ酒”など、不健全な方法に依存しないことが大切だと思います。
ストレス発散≦ストレスの溜まらない考え方を身に着ける
では、辛いもの以外でどうやってストレスを発散するのか?
運動、読書、睡眠などなど、方法は様々ありますが、私が最も効果を感じているのは、「ストレスを溜めない考え方」を身に着ける方法です。
そもそも、ストレスため込まない。
そのためには“思考のクセ”を治していくのが効果的です。
考え方を変えることで、毎日100溜まっていたストレスを70程度に下げることも可能です。
そして、どんなにストレス解消に励んでも、感知するストレスの量が変わらなければ、結局はまたストレスが溜まってしまいます。
で、私が実際に行っている方法はこんな感じです。
完璧主義をやめる
100点を目指さず、60点とれればOK!と周りにも自分にも甘くなることです。
ストレスを溜めやすい人は得てして完璧主義です。
“完璧”の定義は人によって違いますし、そもそも完璧なんてものは存在しません。
自分が100点だと思っても、他人には60点の場合もありますし、その逆だってありえます。
「せっかくこんなに頑張ったのに…」というストレスは本当に大きいです。
なら、最初から及第点でOKにして、間違ったり違ったりするところを埋めていく方が精神的にも楽になります。
他人は他人と割り切る
例えばなんですが、パンダを見て「なんで白黒なの!?腹立つ!」と思う人ってあまりいないですよね(笑)
そもそも、パンダは“ああいう生き物”なんだからしょうがない。
これは他人にも言えることで、「〇〇さんはああだからしょうがない」と割り切ると、結構どうでもよくなります。
同じ日本語を喋っているけど、私とAさんはシャチとパンダくらい違うと思っておくと、分かり合えなくて当然だと思えてきます。
ストレスに名前をつける
不安やストレスって、目に見えないから大きくなるんですよね。
なので、ストレスや不安感が大きくなったら、一度全て紙に書き出します。
で、目に見える形で整理すると、思っていたほど大ごとでもない場合もあります。
これと似た話が実は禅問答にもあのます。
「達磨安心」という問答で達磨大師と弟子慧可のやり取りです。
気になる方は読んでみてください。
参照サイト
ストレス発散方法はこの世に山ほどありますが、どんなに発散しても、新たに受け入れる量が上回っていてはどうしようもありません。
そして、ストレス対策で意外と見落とされているのが“考え方の癖”を矯正することだと思います。
私の場合、ストレス発散をがんばるよりも、考え方を変えていった方がストレス対策効果が大きかったです。
なので、ストレスが溜まってしょうがない人は「そもそもストレスの溜まる考え方をしていないか?」も今一度見直してみてくださいね。
まとめ
辛いものが食べたくなる理由はストレス以外にも、亜鉛不足や環境要因の可能性がりましたが、とは言え、ストレスが大きな要因の可能性が高いでしょう。
辛い食べ物は簡単に刺激を得られ、さらに幸せな気分にもなれるため、ストレスの発散もしやすいですが、食べ過ぎると体に負担がかかってしいます。
辛いものを食べてストレス発散するだけでなく、ストレスを溜めない考え方を身に着けることも大切でしょう。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
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